渇して井を穿つ。

今年は予想以上に本流が濁り、本来考えていたはずの釣りが出来ない状況に追いやられた。

山女魚釣りの話しである。

山女魚というよりは、大ヤマメ。サクラマス未満、山女魚以上。これはサイズもさることながら、未だに自身が狙っているエリアでどちらが出るから理解出来ていない事を意味しているのかもしれない。

この数年間で位置を探り、時期を待ったものの、釣行を繰り返すうちに少しずつ着実に近づいている手応えはあったのだが、先の大雨から見るも無残に濁り過ぎてカフェオレ状態は今も取れない。計画していたはずの本流7割渓流3割の山女魚釣りは、一気になし崩され再び渓流支流の釣りへ。

そうなってくると、せっかくなので渓流ベイトフィネスを今一度見直す良い機会だと考えた。

アルファスAIR TW。どうせなら今までやった事の無いロープロ機のベイトフィネスをと。導入してみたのだが、やはり専用機だけあって素晴らしい出来具合だった。

PEの0.6号を30m巻いて、3gがチョイと投げただけでスプールを空にする。驚いた。今まで使ったリールの中で確実に1番フィネス機だ。流石に10g前後を投げる勇気は無いし、それはフィネスでもなんでも無くなるので、やる事も無いが、渓流でのベイトフィネスは驚くほど快適。キャストも決まれば、投げるのが楽しい事は言うまでもなく、ショートロッドとの組み合わせで操作性も抜群。

これは。と思い久しぶりに渓流を泳ぎながら釣行してみたくなり、かなり軽装に切り替えて沢登りの釣りを数年ぶりにやった次第。

久しぶりに魚を持ち帰り頂いた。以前は飽きる程に釣って持ち帰った山女魚も、改めて食卓に並ぶと感慨深いものがあった。ゲーム性の高い釣りを楽しむのも面白いが、命のやりとりを考える事も大切だなと。

しかしながら予想より水位の低かった渓流。もう少し水量があるかな?と思っていたので、帰り際に調査も兼ねて別場所を叩くと、予想外のサイズに戸惑いライン全部引出される始末。

釣り人とは時に欲深い生き物だ。もしかして?と、この道具じゃ無理かもな?とわかっているはずなのに、挑む。そしてそんな時に限って、、、みなまで言わずとも釣り人なら気持ちは察して頂けると思うのだが。

翌日どうしても気になり、道具を持ち替えて再び訪れるも、やはり自然とは甘く無く。毎年恒例の”もう居ない”を味あう訳である。

これ程のサイズであれば、フィネス機の方が断然楽しめただろうなぁなどと考えながら帰り路につく。

油断大敵。転ばぬ先の杖である。